KiCad 4.0.x版と BZR4022版の比較(基板のフォーマット編)

KiCadも4.0.x版に切り替わってから一年近く経ちました。

 

大きな差異は

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CERN、OSSの統合型プリント基板設計CAD「KiCad」の開発サポートを表明

既にあちこちに書かれていますが、CERN(欧州原子核研究機構)がKiCadの開発サポートを表明しています。

(※項目の日本語訳はKiCad.jpにあります)

CERNによるKiCad開発ロードマップでは、押し退け配線やDRC機能強化、ライブラリブラウザやUIの改善、STEPやIGES(3D-CAD用の中間データフォーマット)サポート、回路図上でのネット属性のサポートなど、非常に多くの改善が予定されています。

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トランジスタ技術誌にKiCadによるプリント基板設計の特集が記載されます

ちょっと宣伝になりますが、CQ出版社「トランジスタ技術」誌2013年5月号(4/10発売)に、KiCadを使った基板設計特集記事が記載されます。

USB-DACを題材にしたチュートリアルや基板設計事例、オートルータ(自動配線機能)による配線や、このサイトでも記載しているKiCadとLTSpiceの連携、基板設計のTipsなど密度の濃い内容になっています。

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プリント基板CADと3D-CADの連携(2)

前回、IDFデータでKiCadと3DCADを連携できたら良いなと書いたばかりですが、今回はもっと簡単な方法の紹介です。

同じくオープンソースのソフトウェアで「FreeCAD」という3DCADソフトがあります。これはソリッドモデルを扱える本格的なCADのようで(3DCADは私の専門外)、こちらも密かに動向をウォッチしていました。

久々に本家サイトを見に行くとバージョンが0.12から0.13に上がっているじゃないですか!!

早速ダウンロードして試してみると・・・「イイ!」前バージョンよりもGUI関係が簡素化されたのか、見た目がスッキリしています。

freecad_top

freecad_parts_design_example

試しにKiCadで設計した基板をVRML形式でエクスポートして、FreeCADで作成した簡単なケースデータを合成して、ビューを回転させて見ました。

 

オープンソースのコラボでコレだけできるって凄いですね。作成方法も追々紹介します。

 

プリント基板CADと3D-CADの連携(1)

KiCadは予め3Dの部品ライブラリを作っておくことで、VRML形式(.wrl)の3Dデータを出力できます。VRMLはもともとWeb上で手軽に確認するために開発されたフォーマットのようで、所謂3D-CADのソリッドデータのように複雑な情報は持っていないのですが(単位系の指定も無かったように思います)、ブラウザとプラグインがあれば見ることが出来るので、ちょっとした確認には便利です。

ただ、VRMLフォーマット自体があまり使用されなくなっていたり、上述の理由のため直接3D-CADで確認、干渉チェックするという用途には向きませんが、IDF形式のデータを作成できれば、多くの3D-CADと簡単に連携できる可能性があります。

IDF形式のデータとは、プリント基板CADと3D-CADのやり取りをするための中間フォーマットで、自由に使用することが出来ます。基板外形、板厚、部品座標、部品高さ、禁止領域などを設定できるTXT形式のデータです。

IDFデータは、プリント基板と同様に部品をライブラリファイルとして管理できるので、IDF用のライブラリファイルを作成(或いは抽出)できれば、あとは基板外形、板厚、部品座標、部品の搭載面などの情報を組み合わせて作成することが出来ます。

IDFデータは、SolidWorks、Pro-engineerの2つではやり取りをした事があります。その他の3D-CADについては不明ですが、コンバータさえあればIDFからIGESなどへ変換をかけることも可能と思います。

3D-Cadとプリント基板CADの連携が個人レベルで可能になれば、もっとモノづくりの可能性が広がりますね。

 

 

 

 

 

自宅でプリント基板リフロー(1)

プリント基板に実装する部品で、リードが無く、直接基板上において半田付けするものを、表面実装部品(SMD:サーフェイス マウント デバイス)と言います。

コンパクトで高密度化が可能、リードが無いのでリードのインダクタンスの影響が無いなど沢山のメリットがありますが、なにぶん小さいので、部品定数が読みづらく、またリードタイプの部品に比べて定格電力が小さい、など注意点もあります。

個人的にはリードを曲げて基板に挿す手間が要らないので、挿入部品より半田付けしやすいと感じますが、それでも数が多いと中々大変です。

そんなときに、役に立ちそうなものを見つけました。

リフロー制御基板

現在その効果を試すべく、クリーム半田など諸々手配中ですので、こちらも追々結果をまとめていきます。

 

 

基板関係のビューア、コンバータツール

プリント基板を設計していると、どうしても必要になってくるのが

  • ガーバービューア
  • DXF、その他フォーマットのインポート、エキスポートツール
  • 上記データやり取りが出来ない場合のデータコンバータ

です。 KiCadのエクスポート機能については、DXF、HPGL、Postscript、VRMLに対応しています。

また、KiCadには「Gerbview」というガーバーデータのビューワが含まれており、RS-274X形式のガーバーデータ、Exellonドリルフォーマットを読み込んで表示する機能、また読み込んだガーバー、ドリルデータを基板データとしてインポートする機能があります。

ですので、自身で吐き出したガーバーやドリルデータの確認は可能ですが、その他のデータのインポートはツールが必要になります。インポートツールも追って紹介していきます。

(注)他の基板設計ソフトで作成したガーバーデータについてGerbviewで何処までコードに対応しているかは未検証です。