KiCadのBomから部品の自動見積りをしてみる (Kicost)

久々の更新です。というか、下書きのまま半年も公開を忘れていたのですが。。

中小企業や個人で基板設計、製品設計をする場合、多くの部品の見積をあちこちのネット商社からかき集めてくるのも結構面倒な作業です。

KiCostは、KiCadの回路図からBom(Bill of Material、資材構成表、部品表)を抽出し、DigikeyやMouserなど複数のネット部品メーカーサイトを一括で検索して見積り出来るPythonのパッケージで、本家KiCadのサイト http://kicad-pcb.org/external-tools/ でも紹介されています。16年11月の最新版(v0.1.31)ではDigikey、RSなど5社程に対応しているようです。実行にはPython環境が必要になります。

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超快適!KiCadの設定方法 2

前回の記事では、KiCadのシステムテンプレートの概略を確認しました。これを踏まえて、参考用として幾つかテンプレートファイルを作成しました。お使いのリビジョンにあうものをダウンロードしてください。

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超快適!KiCadの設定方法 1

KiCadで何枚も基板を設計していると、基板の設計仕様や基板メーカーの製造基準、自分のオペレート方法に合わせて、毎回設定を更新するのはとても面倒です。

今までは、設定のみを済ませたブランクのファイルを用意し、都度コピーしていました。文字の大きさや表示レイヤ、DRCやネットクラスの他に、ライブラリのパスも設定でるので、毎回設定画面でライブラリの追加や削除をする面倒な作業から解放されますが、細かい設定がどうなっていたのか、ファイルを開いて毎回確認するのも面倒です。

KiCadには「テンプレートファイル」からプロジェクトを作成する便利な方法がありますので、これを活用します。

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KiCadのクロスプローブ機能(EeschemaとPcbNewの連携)

基板設計中に「この部品は何だっけ?」と回路図CAD上で検索したり、逆に回路図を見ていて、「この部品は基板上で何処にあったっけ?」と探すことはよくあります。KiCadには他の商用のCADと同じく、クロスプローブの機能が実装されています。これはEeschemaとPcbNewを同時に立ち上げておくと、どちらかで部品を選択した際にはもう一方のソフトでも同一の部品の場所に画面をパンしてくれる機能です。
Crossprobe
各ソフトの画面左のツールバーでCrossを選択して大きなクロスカーソルに変更してから画面を少しズームしておくと検索対象を見つけやすくなります。
Kicadではゲートスワップとピンスワップ(後日記事にします)はEeschema側で行うようになっていますので、常に両方のソフトを立ち上げておいて、必要に応じてネットリストを出力することになります。
高額の統合CADの多くは、基板CADから回路図CADに向けてネットリストのバックアノテーションができますが、色々な理由でバックアノを禁止している会社さんも多いようです。
個人的には、KiCadのようにマスターのネット情報は常に回路図になるのが正しいと思います。KiCadはこのような設計ポリシーもしっかりしている所が良いですね。

KiCad Eeschema ライブラリ作成のツール

どんなEDAツールを使っても部品ライブラリの作成は骨の折れる作業です。
大型のQFP、BGA、コネクタの作成時にはピン名称を入れるだけでも一苦労ですが、そんな時に役立ちそうなツールを見つけました。
Quick KICAD Library Component Builder
Quick KICAD Library Component Builder 1
Quick KICAD Library Component Builder 2
Eeschemaのみの対応のようですが、Web上でコンポーネントを作成し、ダウンロード出来ます。プレビュー画面をダウンロードしたり、試していませんがピン名とピン番号のリストファイルをアップロードして自動入力する機能もあります。
探すとこういうツールが沢山出てくるのがKicadの良いところだと感じます。

KiCad ホットキー(2)

前回の続きです。
PcbNew(基板エディタ)のホットキー初期設定は以下のとおり。
PcbNewホットキーの初期設定
マクロ機能が追加されているようですが、まだ試していません。
よく使うレイヤー設定や、Bom作成、ガーバー作成など定型業務化できるのであれば、とても便利。
このリストも多言語化に対応していると良いのだが、現在は英文。

Kicad ホットキー(1)

記事としては非常に今さら感があるけれど、、、KiCadのホットキーの初期設定を載せてみる。
下の図はEeschema(回路図エディタ)のホットキーの初期設定リスト。マウス操作と併用することでオペレートのスピードアップになる。
Eeschema ホットキーリスト
昔のCADシステムは大きなデジタイザやらボタンボックスやら色々な入力デバイスがあった。仕事で使うのであれば、こういうホットキーもプログラマブルキーボードに登録しておくと更に作業が捗ると思う。